ガーデニングを始めましょう

「庭(garden)」という単語は、「囲われた」「楽園」という語源を持ちます。

つまり、花や緑に囲まれることで、心が満たされ、また安らぎを感じられる空間を指すのです。

限られた空間でも、工夫次第で誰もがガーデニングを楽しむことができます。

ガーデニングの形は様々です。
石組や池・滝などの自然風景をとり込む日本庭園、自然の素材を活かし、草花や樹木・オーナメントを用いて造るイングリッシュガーデン、
様々な草花を容器に植え込み、育て楽しむコンテナガーデン、トマトやパセリなどの食べられる植物を中心に植えるキッチンガーデンなどがその例です。

「…植物って全く融通の効かない生き物。人間が決めて植えたり置いたりした場所から…自分では勝手に移動することもできない。

だから人間の方で、その植物が生まれた原産地や、好む光や水の量を知って、彼らが満足するような環境を整えてやることが大切。
 
あなたの配慮によって植物が元気に育てば、あなたも植物から元気がもらえるし、庭は自ずと絵になっていくはず」とは、
英国を代表する園芸家のベス・チャトー氏の言葉。
 
ガーデニングは、様々な種類の植物が調和し、美しい眺めとなることを理想としますが、
単に絵になる庭を持つことよりも、花や緑を眺め、元気な花や緑から元気をもらい、毎日の暮らしを気持ちよくすることの方が大事です。

庭の環境をよく知り、庭に合った植物を選ぶところから、ガーデニングは始まります。

芝のガーデニング

芝ガーデニングとは、色々な場所や方法で芝生をガーデニングに取り入れる、園芸の楽しみ方の一つです。

芝の種類や植える場所の工夫次第で、わずかのスペースでも楽しむことができます。

芝には、夏の日差しの照り返しや冬の寒さを和らげ、過ごしやすい環境を提供してくれるという利点があります。

見た目にも美しいだけでなく、芝の根が雑草を生えにくくする、埃を立てにくくする、雨や雪で地面がぐしゃぐしゃになるのを防ぐ―などの効果も期待できます。

芝ガーデニングを成功させるには、まず芝苗選びが重要です。芝と言っても、日本芝と西洋芝があり、各々に多くの種類があります。

日本芝は、夏の高温多湿に強く、冬は枯れ色になります。切ったマット状の芝生を貼って植えるのが基本です。

西洋芝は種を蒔いて栽培します。基本的に寒冷地向けで、生育が早く、頻繁な芝刈りを必要とします。

病気にも弱く、初心者には管理が難しいといえるでしょう。

芝の手入れにかけられるエネルギーと、その地域の気候に合った芝を選ぶことがポイントになります。

芝を植える場所は、日当たりと水はけのよい所を選びます。

日光が当たらない場所では、芝の良好な生育は望めませんし、水はけが悪いと根腐れを起こして枯れてしまいます。

もし水はけが悪い場合は、排水設備を設けるなどの工夫が必要です。
芝生を長く丈夫に保つために、定期的に肥料を撒く、土に空気を入れる、芝刈り―などの管理も必要となります。

ガーデニングの寄せ植え

花や緑・低木などを組み合わせて植え込むのが寄せ植えです。初心者にも取り組みやすく、一方で知れば知るほど奥が深いものでもあります。

日当たりや温度など育つ条件が同じ植物を組み合わせるのが基本ですが、草姿や育ち方の違うものを上手に組み合わせることで変化が生まれます。

植物の育つ形は、大きく分けて、上に伸びるもの・横に伸びるもの・這う、または垂れ下がるもの―の3タイプがあります。

これらを組み合わせて立体的な変化をつけるのです。色の組み合わせも大きなポイント。

淡い色で揃えたり、1色あるいは同系色の濃淡でまとめると、優しいイメージに仕上がり、失敗がありません。

カラーサークルでほぼ反対側にある色(補色)を組み合わせると、個性的ではっきりとした印象にまとまります。

鉢植えの場合、鉢にある程度の深さまで土を入れたら、まずはポットのまま草花を並べ、いろいろな角度から背の高低や色のバランスを見ます。

花が完全に終わったり、株が大きくなりすぎて見栄えが悪くなってきたりしたら、部分的に植え替えて全体のバランスを整えます。

スペースのある庭の場合、細かな葉や花を「点」、美しいラインを描く植物やフェンスを「線」、大きな葉や植木鉢・背景を「面」と捉え、何が足りないかを検証します。

「線」や「面」を感じさせる植物を積極的に配置すると、ダイナミックな強弱やリズム感が生まれて、遠くから眺めても絵になる景色を作ることができますよ。

ガーデニング雑貨

実際にガーデニングをする際に必要な道具以外に重要なのが、植物を彩る様々な雑貨。

花や草木の中に雑貨というアクセントを加えることで、ガーデニングをより楽しむことができます。

ガーデニング道具と同様、一口に雑貨といっても、その種類を挙げるときりがありません。

ピックや人形などの飾り物、園芸用の名札であるプラントマーカー、バスケットなどの小物もあれば、
気になる部分の目隠しとなるパーテーションやウッドフェンス、花台、さらにはテーブル、ベンチといった大物も、雑貨として括ることができます。

お店や通信販売でも様々な雑貨が取り扱われており、気に入ったものを手に入れることができますが、
大物・小物を問わず、身の回りにあるものに手を加えて、手作りを楽しむ方も多いようです。

ガーデニングでは、庭が出来上がったときの嬉しさも魅力ですが、お金をかけず、工夫と手間暇をかけて庭を作り上げていく過程の楽しさもまた魅力。

雑貨はその楽しみを気軽に、手軽に味わうことができるのです。

廃材や道に落ちている小枝、100円ショップで手に入るトレーや缶、家にある空き箱や空き容器、さらに古タイヤなども、材料となります。

色を塗ったり、ワイヤーや紐など他のものと組み合わせたりして手を加えると、まるで印象の違う雑貨に変身してしまうのです。

様々な雑貨の製作過程がインターネット上で公開されています。興味のある方は、一度ご覧になってみてはいかがですか。

ガーデニング用品

一口にガーデニング用品といっても、色々なものがあります。ガーデニングを始める時に最低限必要なのは、シャベル・じょうろ・はさみの3点。

さらに土入れ、鉢・プランター・コンテナなどの容器、剪定ばさみ…など、あると便利な道具はいくらでも挙げられます。

身に着けるものについても同様、園芸用グローブやエプロンなどの基本的なものに加えて、
ガーデンシューズ、帽子、長靴…と、あると便利なものはいくらでも挙げられます。

身に着けるものは、一つあれば済むというものでもありません。用途に応じて、また洗い替え用に…と、何種類か用意しておくと便利です。

そしてガーデニングは外での作業が中心。虫除け・日焼け対策も重要です。

UVカット素材のアームカバーや長手袋、首の後ろまで覆うようなツバ広の帽子なども、持っていると便利です。

こうした道具の材質やサイズ、デザイン、値段は、ピンからキリまで。

ただ気に入ったものを選べばよいという訳ではなく、はさみなら重さや握り具合などの使いやすさ、作りの頑丈さをみることが大事ですし、
鉢やプランターは庭の雰囲気に合ったデザイン・素材のものを選ぶことが大事です。

ガーデニングが発達してきた国々では、職人さんの作った道具が何十年と使われ続けることが珍しくありません。

機能と美しさを追求し、丹精込めて作られた道具は、作品として圧倒的な存在感があります。そんな道具に出会い、使うことができたら、幸せですね。

植木のガーデニング

ガーデニングで植木をする場合、まず庭の状態を把握しましょう。

よく日が当たるのは何時頃か、日陰になるのはいつか、
水はけはどうか―などを確認しておくと、環境に合った植物を選ぶことができますし、植木のお手入れ自体も最小限で済みます。

庭木は、草花のように簡単に植え替えられません。

ただ花が可愛いから、実がなるから…とやみくもに樹を植えると、後でとんでもないことになります。

幼木のうちは自分一人で手入れできても、大きな樹になるとそうはいきませんし、樹自身にも大ダメージです。

庭の環境とともに、植物の特性をよく理解しておく必要があります。

樹を選ぶ際は、最終的にどれくらいの高さになるかも確認しましょう。

一般的な庭には低木(1〜3m)から中高木(5〜12m)で充分でしょう。

また、樹によっては横に広がるタイプもあります。
隣家とのトラブルにならないよう、植える場所を選ぶことも大事です。

そして、欠かせないのが、庭木の手入れ。庭木の場合はその庭に合わせた大きさでいてもらう必要がありますし、
花木などは古い枝を切って新しい枝に更新することで良い花を咲かせることができます。

また、樹形を乱す枝や採光・通風の妨げになる枝、樹勢を衰えさせるような枝を取り除き、形を整えることで、
病害虫を予防し、強風による枝折れを防ぐこともできるのです。

もちろん、庭がない場合でも、ベランダや室内にコンテナを置いて植木を楽しむことができますよ。

ベランダガーデニングを始める時

ガーデニングは、マンションのベランダのような狭い空間でも楽しむことができます。

ベランダガーデニングを始める時は、まずベランダの広さや、風通しや日当たりなどの自然条件、排水口の位置、建物の管理上の制限などの環境を確認します。

その上で、イメージや、どんな植物をどの場所で育てるかを考えていきます。
植物は立体的に配置することで、日当たりと通気性を確保できます。

ハンキングバスケットやスタンドで高さを出したり、棚を活用したりするとよいでしょう。

また、ベランダではコンクリートの床や壁からの照り返しが強く、夏は高温になりやすいので、
床に直接鉢を置くのではなく、パネルやレンガを敷くとよいでしょう。

ベランダでは特に、ご近所に迷惑をかけないよう注意する必要があります。

排水口を詰まらせないよう鉢の下に受け皿を置き、匂いの強い肥料は避けましょう。
非難通路を塞がないようにすることも必要です。
限られた空間に様々な要素を詰め込むと、まとまりのない印象になるので、花の種類やコンテナの数は必要以上に増やさないようにします。

室内から見て手前側に葉や花の大きい植物を、奥の方に葉や花の細かい植物を置くと、空間に奥行きを持たせることができます。

また、室内とベランダとを一つの空間としてとらえ、イメージや素材感を揃えると、つながりやまとまりのある空間を演出することができます。

家族で寛げる、お気に入りの空間を作ってみて下さい。

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